毎月自分で書いている通信で、今月号の題材として福島正伸氏の「強い子」というお話を載せました。いい話なので紹介します。原文と少し違う箇所もありますが、最後に原文を画像で見れるユーチューブ載せました。みてください。
福島先生はある日、一枚の写真を目にした。
それは難病の女の子の写真で、頭や体のあちこちに器具がとりつけられ、見るに耐えないような姿でした。 その彼女のお母さんはいつも「何でうちの娘だけがこんな姿にならなければいけないの?」と泣き崩れていました。
それを見て彼女は、お母さんに心配させないようにと笑顔で迎えるようなりました。
「痛くないの」と言われても「痛くないよ」と笑って答え、 「夜は寝れるの?」と聞かれたら「ぐっすり寝れる」と笑うそうです。
しかし、お母さんが帰ると「痛い痛い」と泣きながら夜も寝れないそうです。
そんな彼女は童話が好きで自分でつくることもあるそうなんです。 彼女が作った「強い子」というお話です。
それは彼女が生まれる前のお話です。 ある日、彼女は、神様に呼ばれました。
神様のところにいくと、既にたくさんの赤ちゃんたちが、並んで待っていました。
そして、一人ひとりがプレゼントを神様にもらっていました。 「この町に生まれたい」と言えば、その町に生んでくれます。
彼女の番がやってきました。 ふと見ると、神様の後ろに「重い病気」というプレゼントがあるのを見つけました。
「これは誰がもらえるの?」 と神様に聞くと神様は答えました。
「これがもらえるのは、一番強い子だよ。なぜなら、このプレゼントをもらった子は、生きている間、ずっと苦しむことになるから」
その時、彼女はこう思ったのです。 「もし、自分以外の子がこのプレゼントをもらって生まれてきたとしたら、自分がその子に会った時にとってもつらいキモチになるだろうな」 そして、彼女は神様にお願いしました。
「私が一番強い子です。他の子には、絶対にあげないで。私なら耐えてみせる。
他の子が苦しむのは絶対に嫌だから、そのプレゼントは私に下さい」 そう言って彼女はそのプレゼントを受けとったんです。
ある説によると、人間の遺伝子は、すべての人がほんの少しずつ違っているそうです。
それは、すべての人が、体質が違う人間となって生まれるためだそうです。
その理由は、たとえ一つの恐ろしい病気が人類を襲ったとしても、その病気にかかりくい体質をもった人が生まれるようにするためだそうです。
それによって一つの病気が人類を滅ぼすことはできなくなるからです。
ただ、そのためには、誰かが難病にならなくてはいけないらしいのです。 難病の子どもたちは、人類にとって最も大切な存在なのかもしれません。
すべての人に、生まれてきた理由があります。 それは、自分で見つけだすことができます。
自分が置かれている状況がどんなに厳しいものであったとしても、そこにこそ自分の役割があるのかもしれません。
大切なことは、自分が置かれている状況を嘆くよりも、自分が置かれている状況の意味を考えてみることです。
意味のない状況はありません。 意味を見出そうとすれば、必ずそこには重要な意味があることに気づくはずです。
私たちが人間として生まれてきたのは、まわりの人々だけでなく、他の生物や未来の地球にとって必要な存在だからなのです。
難病や障害者でなくても、今置かれている現状を悲観する時が自分自身よくあります。
今なぜこういう状況に置かれているか、成長する為の試練と受け止め、前向きに行動する自分でありたいと思います。
原文がユーチューブの画像にもあるので、載せておきます。